
今回は長年愛用している腕時計を、関連アイテムと共に紹介しちゃいます。時計はタイトル通りなんだけど、キネティックっていう自家発電(エロくない)を搭載した自動巻きのムーブメントを備えてるクロノグラフでございまする。はっきり言って超画期的スーパー近未来テクノロジーだと思ったけど別に主流になることは無かったね 😛
当時の購入価格は確か7万円台だったかと思う。国内になかったのでeBayで新品を購入すると言う暴挙に出たのも若さゆえか…… 確かにその頃は若かったってくらいの購入だからまあ。結構な不安を感じつつも無事に届きかっこよさに感動したなあ。黒いステンレスケースのクロノグラフなんて珍しかったから特にね。
ちなみに小声で言うなら2008年に買った模様。これは製造年月からの推定なのでもしかしたら違うかもしれないが、年明けすぐに購入したコイツの製造年月が7年7月ということは2008年の可能性が高い。まあ誤差の範囲だけど大体そのあたりってことで年代もんに片足突っ込んでると言えるかもしれん。

んでもう気に入ってずっとつけてたんだけど、買って間もなくどっかで歩いてるときにちょいとブロック塀に擦ってしまってケースに傷を入れてしまって泣いた。その後もぶつけたりこすったりしまくりだった。だって仕事中もつけっぱなしで作業してたからね。そりゃ痛むに決まってる。大事にしてるんだか乱暴なんだか自分でもわからんくらい。サイコパスか?
でも10気圧防水ってことはそのくらいの圧に耐える頑丈さがあるってことだし、普通に使ってて壊れることなんてないだろうって考え。多分間違ってる。でも驚くことにサファイヤガラスには傷一つないんだよなぁ。 素晴らしい!
裏蓋はガラスだから透明で内部メカが見えると言う、いわゆる裏スケでカッコいいし自動巻きのローターが動くところなんでマジ最高過ぎるでしょ。このローターでムーブメントをガチャガチャ動かすのが機械式ってやつ。みんな大好きロレックスとかはコレね。
でもこいつは一味もふた味も違うぜい。メカを動かして鬨を刻むんじゃなくて内蔵された超小型発電機を動かして充電する仕組み。そして電気で動くクオーツムーブメントだから凄い、正確、電池持ちもいいし寿命も長い。現に製造から17年ほど経ってるのに正確に動き続けてる。
キャパシタが弱ってるかもって思ったこともあったけど、使用頻度を上げればなんてことなく動いてくれて、流石日本が世界に誇る高い技術力を持った服部精工舎だぜ! サイコー! そういや急に思い出したけど親父から受け継いだグランドセイコーどこへしまいこんだっけか? さすがに製造から50年くらい経ってる年代物でもう動かないお爺さんの時計だけども。
話は戻ってこのSNL029P1、確かにすばらしい時計ではあるんだけど完全無欠と言うわけにはいかなかった。やはり少しずつ劣化はするもの。とは言っても重要な本体はピンピンしてたんだけど元々の金属バンドがダメになってしまった。これは汗を中心として油分や水分に長年晒され続けた結果だと思うんだけど、ベルト間を繋いでいるピンが腐ってしまったわけ。なんせ仕事中も付けたままで長年作業してたからねえ。
当然ベルトはばらけてしまうから抜いて打ちかえれば済む話、のはずだった。それが完全にベルト自体と固着してどうやっても取れそうにない。しかも時計のこんなピンの大きさを掘りなおせるようなドリルの歯が手持ちには無かったってこともあって先延ばしにしてしまったんだよね。
別に時計がなきゃいけないわけでもなかったし、いざとなったら他のを使えばいいってくらいには何本か持ってたから。でコイツはしまいこまれたわけだ。そして数年後、思い出したように発掘してベルト交換を真剣に検討した。その時は元々のバンドはすでに無くなっちゃってて本体のみになってたから大事にしてるようには思えないわね。かと言って棄てていいようなもんでもないから再生計画スタート!
そん時はまだセイコーの海外拠点だか倉庫だかにに在庫があるってことだったんで取り寄せようと思ったんだけども、結構いい値段だったから別に安い社外品でいいかと思ってやめといちゃったんだよね。これが悪夢の始まり、は大げさだけどちと失敗したなとは思ってる。
なんせ互換性のあるバンドがちっともみつからない。金属バンドなんて完全にムリムリでウレタンバンド切って使ってた時期もあった。その理由はラグ幅なんだけど、ケースとバンドの接続部だけめちゃ細くてなんと14mmしかない。このサイズのメンズウォッチだったら20mm以上はあって当然なのに…… しかも形状もちょっと特殊だから見栄えを揃えるのはまず無理と判断した。
それでもホムセンとかで現物あわせしたりしてたら運よく発見した安物の金属ベルトがあった。よくある奴なんて言うんだ? 三連って言うのか? あれの細い部分が12mm位だったからサイズが合わずガシャガシャさせながら使ってた。まあ妥協と言うか我慢すれば使えるよねって。それが2015年頃からの顛末。
時は大分流れて2024年、全然探してもいないのにアレコレ眺めてたAliexpressでGショック用を謳うビックリパーツを見つけちゃったわけよ。それがこれなんだけど、なんと多分Baby-Gのラグ幅16mmの本体に22mmのバンドを付けるためのアダプターだった。16mmならちょっと削れば使えそうだし、実測は15mm位だからそのまま行けるかもしれんと急いでポチリ。
ベルト自体も必要なので適当な安い安でそこそこの見栄えのやつを選択。もしジョイントなんかして強度が足りないとかで上手くいかなかったら無駄になるからね。まずは安物でもいい、と言いながらずっと使い続けるのがいつものパタン。
ちなみにこのバンドは結果的に正解だった。高級感は無いものの質感は許容範囲で必要十分、なにより安い。シンプルで見た目もまあまあ馴染んでるし。バックルも不意に外れることなく値段よりもずっといいものだった。付属のノーツールバネ棒も便利で良き。ちなみにAmazonにも同じと思われるベルトがそこそこ安い価格で出てるんで急ぐ場合はこちらを選ぶのもありかと。
こうして完成したのがこの状態。よく見るとおかしい感じはあるけどそこまでまじまじ見ないから平気。でもいつか純正品が手に入ったら嬉しいなぁ。セイコーさんにもう一度問い合わせてみようかな…… と思うこともある。でも合体物は男のロマンだしそう考えればこれもいいものに見えて、はこないか。。。


それからしばらく使ってるけど強度は問題なさそう。寸法はわずかに大きかったのでヤスリで少し削ったけどほんのちょっとで済んだから楽できたね。パーツの組み合わせだから多少ガチャガチャ感はあるけど今までのサイズ無視だったものよりはぜんぜんマシ。面取りされてないから全体的に角が立ってるのが惜しいけど痛みを感じるほどじゃないから贅沢は言わないことにしよう。
なんだかんだ言って妥協の産物ではあるけど、それでもまあまあ最初に近づいたから気分はいいね。今時腕時計してるのは珍しいなんて時代だけど、林檎時計に生活を支配されたくないから手は出さん。血圧はまあ気になるけども……
とまあ、この世にどれだけいるのかわからないけど、ラグ幅14mmから16mm程度のヘンタイメンズウォッチを所持していて金属バンドの丁度いいものが見つからないと嘆いている貴君は今回紹介したジョイントを試してみるといいかもしれない。でも自己責任で頼んマス。
こんな風に見た目はちょっとお粗末かもしれないが、愛着あるものが蘇るならフランケンでもゾンビでも愛せるものだということをつらつらと書き連ねながら唐突に〆